📌 この記事でわかること(対象の方)
- 健診でHbA1cや血糖値の異常を指摘された方
- 糖尿病予備群(境界型)と言われたが、どうすればよいか迷っている方
- 受診すべきか・様子を見てよいかの目安を知りたい方
この記事では、数値の見方・受診目安・生活改善のポイントを医師が解説します。
健診で「血糖値が高い」「HbA1cが基準を超えている」と指摘されて、不安に感じていませんか?
糖尿病予備群(境界型)は、まだ糖尿病と診断される前の段階です。この時期に食事や運動を見直すことで、正常値に戻せる可能性があります。ただし、自覚症状がないからと放置すると、糖尿病へ進行するリスクが高まります。
何科を受診すればいいか迷ったら、まず内科にご相談ください。当院では健診結果をもとに、血糖値の現状と今後の方針をご説明します。
① 血糖値の段階と糖尿病予備群とは
📊 糖尿病の診断基準(参考)
- 正常:空腹時血糖110mg/dL未満 / HbA1c 5.5%未満
- 境界型(予備群):空腹時110〜125mg/dL / HbA1c 5.6〜6.4%
- 糖尿病型:空腹時126mg/dL以上 / HbA1c 6.5%以上
| 区分 | 空腹時血糖 | HbA1c | 対応の目安 |
|---|---|---|---|
| 正常 | 〜109 mg/dL | 〜5.5% | 現状維持・定期確認 |
| 境界型(予備群) | 110〜125 mg/dL | 5.6〜6.4% | 生活習慣改善・3か月後再検査 |
| 糖尿病型 | 126 mg/dL以上 | 6.5%以上 | 医療機関での精査・治療方針の検討 |
※数値はあくまで参考です。診断・治療方針は採血結果と症状を踏まえ医師が総合的に判断します。
予備群の段階では生活習慣の改善だけで正常化できる可能性があります。一方で放置すると、数年以内に糖尿病へ進行するリスクが高まります。自覚症状がないうちに行動することが重要です。
② 食事改善のポイント
- 白米・パン・麺などの精製炭水化物を減らし、玄米・全粒粉に置き換える
- 食物繊維(野菜・きのこ・海藻)を先に食べる「ベジファースト」
- 甘い飲み物(ジュース・缶コーヒー)をやめる
- 夜遅い食事を避け、就寝2〜3時間前には食事を終える
急激なカロリー制限よりも、食べる順番・食品の選び方を少しずつ変えることから始めると継続しやすくなります。
③ 運動療法の効果的な取り入れ方
食後1〜2時間後に10〜15分のウォーキングをするだけで、食後血糖値の上昇を大幅に抑えられます。週150分以上の有酸素運動と、週2〜3回の筋力トレーニングの組み合わせが理想的です。
🚶 まず取り組みやすい運動の例
- 食後のウォーキング 10〜15分(毎食後)
- エレベーターをやめて階段を使う
- スクワット 10〜15回 × 週3日
④ 薬物療法について
生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合、医師の判断で経口薬による治療を検討することがあります。薬の種類や開始タイミングは、血糖値の推移・体重・合併症リスクなどを踏まえて個別に判断します。自己判断で市販薬や健康食品を使用することはおすすめしません。
⚠️ 自己判断での制限・断食はおすすめしません
極端な食事制限や断食は低血糖のリスクがあるほか、筋肉量の低下につながることがあります。無理のない範囲で継続できる方法を、ぜひ医師と一緒に考えましょう。
⑤ 当院での管理の流れ
3ヶ月ごとのHbA1c・血糖値測定で経過を追いながら、食事・運動指導を行います。改善が見られない場合は薬物療法の検討も含めてご相談します。
通院が難しい方にはオンライン再診にも対応しています。健診結果をお持ちのうえ、まずはお気軽にご相談ください。
受診目安の3分類
🟢 様子を見てもよい場合
- HbA1c 5.5%以下・空腹時血糖110mg/dL未満で正常範囲内
- 昨年から数値が変わっておらず、医師から「問題なし」と言われた
→ 引き続き年1回以上の定期健診で確認してください。
🟡 内科に相談することをおすすめする場合
- 健診でHbA1c 5.6〜6.4%・空腹時血糖110〜125mg/dLと指摘された
- 昨年より数値が上がってきている
- 食事・運動を改善したいが、何から始めればよいかわからない
- 糖尿病の家族歴があり、心配している
→ 健診結果をお持ちいただき、内科にご相談ください。生活習慣改善の方針を一緒に考えます。
🔴 早めの受診をおすすめする場合
- HbA1c 6.5%以上・空腹時血糖126mg/dL以上と指摘された
- のどの渇き・頻尿・急な体重減少・疲れやすさなどの症状がある
- 「要精査」「要医療機関受診」と健診結果に記載されている
→ できるだけ早めに内科を受診してください。症状の程度によって対応が異なりますので、まずはご相談ください。
よくある質問
Q. HbA1cが少し高いと言われたら、すぐに薬が必要ですか?
HbA1c 5.6〜6.4%の境界型(糖尿病予備群)の段階では、まず食事・運動などの生活習慣改善から始めます。すぐに薬が必要なケースは多くありませんが、放置すると糖尿病に進行するリスクがあるため、早めにご相談ください。
Q. 糖尿病予備群とはどのような状態ですか?
空腹時血糖110〜125mg/dL、またはHbA1c 5.6〜6.4%の状態を糖尿病予備群(境界型)と呼びます。糖尿病と診断される前の段階で、この時期に生活習慣を改善することで正常値に戻せる可能性があります。
Q. 血糖値が高いと言われたら何科を受診すればよいですか?
内科を受診してください。みなとファミリークリニック(名古屋市港区)では健診結果をもとに、血糖値の現状と今後の方針をご説明します。LINE予約・オンライン診療にも対応しています。
Q. 健診で血糖値を指摘されたとき、何を持参して受診すれば良いですか?
健診結果の通知書や採血結果が記載されている書類をお持ちください。過去に受けた採血結果があれば経過を確認する参考になります。現在内服されているお薬がある場合は、お薬手帳もお持ちいただくとスムーズです。
Q. 糖尿病予備群の段階でも受診したほうがよいですか?
はい、糖尿病予備群(境界型)の段階から受診をおすすめします。この時期に生活習慣を見直すことで正常値に戻せる可能性があります。自覚症状がないからといって放置すると糖尿病に進行するリスクが高まりますので、早めにご相談ください。
Q. 食事改善だけで血糖値が改善することはありますか?
糖尿病予備群の段階では、食事の見直しと適度な運動の組み合わせによって血糖値が正常範囲に戻るケースがあります。改善の程度には個人差がありますが、食べる順番の工夫(ベジファースト)や精製炭水化物を減らすことが効果的とされています。詳しくは医師にご相談ください。
Q. 糖尿病と診断された場合、治療はすぐに始まりますか?
診断の内容によります。糖尿病予備群(境界型)の段階ではまず生活習慣改善から始め、定期的な再検査で経過をみるケースが多いです。糖尿病型と診断された場合は、数値の程度や症状をもとに医師と治療方針を相談します。いずれも個々の状況によって対応が異なりますので、まずはご相談ください。