「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」「眠っても疲れが取れない」——こうした不眠の悩みは多くの方が経験するものです。一時的なものであれば様子を見てよいこともありますが、長く続く場合や日中の生活に支障が出ている場合は、原因を確認することが大切です。
この記事では、不眠についての一般的な考え方・内科で相談できること・受診の目安を解説します。個別の診断・治療方針は、実際の症状や生活状況をもとに医師が判断します。
💡 このページで分かること
- 不眠とはどのような状態か
- 不眠のよくある背景
- 睡眠時無呼吸症候群との違い
- 受診の目安
① 不眠とはどのような状態か
不眠とは、寝つきが悪い(入眠困難)、途中で何度も目が覚める(中途覚醒)、朝早くに目が覚めてしまう(早朝覚醒)、眠った感じがしない(熟眠障害)といった、睡眠の質に関する訴えの総称です。これらが週に数回以上みられ、日中の眠気・集中力の低下・だるさなど生活への影響を伴う場合、対応を考える目安になります。
② よくある背景
不眠にはさまざまな背景が関係するとされています。
- ストレス・不安・環境の変化
- 生活リズムの乱れ(就寝・起床時間が不規則など)
- 加齢による睡眠の変化
- カフェイン・アルコール・喫煙の影響
- 気分の落ち込みなど、こころの状態
- 甲状腺の異常など、身体の病気が背景にあること
- 特定の薬の副作用
原因は一つとは限らず、複数の要因が重なっていることも少なくありません。
③ 睡眠時無呼吸症候群との違い
不眠は「眠れない」「眠りが浅い」という睡眠の質に関する訴えです。一方、睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が繰り返し止まる、または浅くなる病気で、大きないびきや「息が止まっている」という家族からの指摘がきっかけで気づかれることが多い点が異なります。
いびきや呼吸の乱れを指摘されている方、日中の強い眠気がある方は、いびき・睡眠時無呼吸のコラムもあわせてご参照ください。両者が同時にみられることもあり、気になる場合はどちらの可能性も含めてご相談いただけます。
④ 受診の目安
次のような場合は、内科への受診をご検討ください。
- 不眠が週3回以上、1ヶ月以上続いている
- 日中の眠気・集中力低下・だるさなど生活への影響がある
- 市販の睡眠改善薬を使っても改善しない
- 気分の落ち込み・食欲の変化を伴う
- いびきや呼吸が止まっていると指摘されたことがある
⑤ 内科で相談できること
内科では、問診を通じて生活習慣・ストレス状況・睡眠環境などを確認し、甲状腺の異常など身体的な背景がないかを確認することがあります。より専門的な睡眠検査や、心療内科・精神科領域での対応が適していると判断される場合は、対応可能な医療機関をご案内することがあります。
⚠️ 強い気分の落ち込みがある場合
不眠に加えて、強い気分の落ち込みや、「消えてしまいたい」といった気持ちが続く場合は、我慢せず早めに医療機関にご相談ください。緊急性が高いと感じる場合は、地域の相談窓口や救急外来もご検討ください。
⑥ 日常生活で意識される点
一般的に、就寝前のスマートフォン・パソコンの使用を控える、就寝前のカフェイン・アルコールを控える、起床時間をなるべく一定にする、日中に適度な光を浴びるなどが、睡眠の質にとって参考になる点として紹介されています。ただし、これらを行っても改善しない場合や、症状が続く場合は、自己判断で様子を見続けず医療機関にご相談ください。
⑦ よくある質問
不眠と睡眠時無呼吸症候群は同じですか?
いいえ、異なります。不眠は寝つきが悪い・途中で目が覚める・眠りが浅いといった睡眠の質に関する訴えです。睡眠時無呼吸症候群は、いびきや呼吸の乱れを伴う病気で、対応も異なります。いびきや呼吸の乱れを指摘されている方は「いびき・睡眠時無呼吸」のコラムもご参照ください。
どのくらい続いたら受診を考えればよいですか?
一時的な寝つきの悪さは誰にでも起こり得ますが、週に3回以上、1ヶ月以上続き、日中の生活に支障が出ている場合は、内科などへの相談をご検討ください。
不眠の原因にはどのようなものがありますか?
ストレス・生活リズムの乱れ・加齢による変化・カフェインやアルコールの摂取・特定の薬の影響・他の病気(甲状腺の異常や気分の落ち込みなど)が背景にあることがあります。原因は一つとは限りません。
内科ではどのようなことを相談できますか?
生活習慣や睡眠環境についての一般的な確認に加え、他の病気が背景にないかを確認することがあります。専門的な睡眠検査や治療が必要と判断される場合は、対応可能な医療機関をご案内することがあります。
市販の睡眠改善薬を使ってもよいですか?
一時的な使用については薬局等でご相談いただけますが、長期間の使用や効果が感じられない場合は、自己判断で続けずに医療機関にご相談ください。
不眠のときに気をつけたほうがよいことはありますか?
就寝前のスマートフォン使用やカフェイン摂取を控える、起床時間を一定にするなどが一般的に紹介されています。ただし、これらを行っても改善しない場合や、気分の落ち込みを伴う場合は、我慢せず医療機関にご相談ください。
📚 参考情報
- 厚生労働省:睡眠に関する各種公表資料(参考)
- 本記事の内容は、みなとファミリークリニック院長が2026年8月時点の一般的な医学情報をもとに監修しています。個別の診断・治療方針については受診時にご確認ください。